歯の豆知識⑮

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あけましておめでとうございます(^^)/

本年も山崎歯科医院をよろしくお願い致します。

 

さて、今回は「ドライマウス(口腔乾燥症)」についてお話したいと思います。

お口が乾く…、お口の中がヒリヒリする…、ネバネバする…と感じることはありませんか?

もし、感じているのでしたらドライマウスの疑いがあります。

 

ドライマウスの症状には

・唾液の分泌量の低下

・口腔粘膜の保湿度の低下

・唾液の粘性の亢進 などがあります。

唾液が減ればお口が乾きますし、保湿度が下がればお肌と同じようにお口の中がヒリヒリします。唾液の粘性が高くなるとお口の中がネバネバします。

その他にもドライマウスにより、むし歯や歯周病、義歯の不適合、味覚異常、食べる機能の低下等の症状が起きることがあります。

 

では、なぜドライマウスが起こるのでしょうか? 引き起こす原因はさまざまです。

 

〇唾液腺そのものの異常

 唾液は3大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)と小唾液腺から分泌されます。この唾液腺に細菌やウイルスが感染すると、腫れたり、痛むことがあります。また唾石(唾液腺にできる結石)や異物などにより導管が閉塞するケースや、腫瘍による場合もあります。

 

〇薬の副作用

 ドライマウスの原因の中で最も多いのは処方薬によるものです。一般的な処方薬の80%、400種類以上の薬が副作用としてドライマウスを引き起こすことが報告されています。睡眠薬や抗不安薬、比較的身近な抗アレルギー薬、風邪薬、降圧薬などもドライマウスを引き起こします。服用が短期間の場合には影響が少ないのですが、長期間服用の場合は注意が必要です。

 

 

 

〇ストレス

 唾液を分泌する唾液腺は「自律神経」に支配されています。緊張すると、交感神経が優位になり、サラサラとした唾液の分泌を止め、ネバネバとした唾液を分泌します。逆にリラックスした状態ではサラサラした唾液が多く出ます。

 

〇全身疾患

 ドライマウスや唾液腺の機能低下を伴う全身性疾患は多くありますが、代表的なものの一つにシェーグレン症候群があります。シェーグレン症候群は、自分のリンパ球が外分泌腺を破壊する病気で、唾液腺と涙腺の低下からドライマウスやドライアイを引き起こします。その他にも、脱水症、糖尿病、脳血管障害等の病気によってもドライマウスを生じることがあります。

 

〇口呼吸

 口で呼吸をすると口が乾きますので、鼻で呼吸することが大切です。

 

冬は空気が乾燥し、エアコンや暖房の影響でドライマウスが生じやすい環境です。水分補給や唾液腺のマッサージなど、ご自身でできることもありますので、今後の豆知識でお伝えできればと思います。

 

 

参考文献

阪井丘芳.高齢者のドライマウス 口腔乾燥症・口腔ケアの基礎知識. 医歯薬出版,2017.

 

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