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何度もむし歯治療しているあなたへ
8020(ハチマルニイマル)運動という言葉を聞いた事はありますか?
80歳までに歯を20本残しましょうという運動です。歯は20本あれば大抵の物は噛めると言われています。
現在の日本の80歳での残存歯数は10本と言われています。
それに比べて予防の先進国と言われているスウェーデンでは80歳で21本も歯があります!その違いはどこにあるのか以前から興味がありました。
丁度、東京でスウェーデンのイエテボリ大学研究所のピーター・リングストロンム先生の講演会があり参加してきましたので聴講した内容から私なりにいくつかまとめてみたものをご紹介します。
一つ目の違いはスウェーデンの国民は19歳まで歯科治療が(矯正治療も)無料だという事です。スウェーデンの子供達は物心ついた頃から検診やフッ素塗布など歯科医院に通う習慣が身についています。19歳にはむし歯になりにくいお口の環境ができています。(このことをカリエスフリーといいます)たとえむし歯になっても銀歯ではなく、その後むし歯になりにくく歯に優しいセラミックを入れるのでむし歯の再発のリスクが殆どないと思われます。それに比べて日本では19歳までに多くの人がむし歯の治療により銀歯を入れることがあります。入れた時は良いけれど何年かすると銀歯の下からむし歯になり再治療というケースがとても多いのが現状です。
二つ目の違いはスウェーデンでは一人一人口腔内写真、レントゲン、歯周病検査、唾液検査などの検査をしてリスク評価をしその方に合った予防法や治療法がしっかり取り入れられています。むし歯菌の数、唾液の性質、間食の取り方など人それぞれむし歯の発生理由は違います。何が原因でむし歯になるのかしっかり検査をしその結果にあった予防法が取り入れられています。
三つ目の違いはフッ素濃度の違いがあげられます。
日本ではフッ素配合の歯磨剤の濃度は1500ppmですがスウェーデンのドラッグストアに売られている歯磨剤のフッ素の上限は5000ppmで日本の約3倍です。ちなみに日本人の一日の歯磨き回数は平均2.4回。しかしスウェーデンでは歯磨きの平均回数は0.9回!一日に一回磨かない人も多いスウェーデン。けれど日本よりむし歯が少ないなんて驚きですよね。
四つ目の違いはキシリトールがあげられます。
むし歯菌は砂糖を栄養にして歯を溶かす酸を出します。むし歯菌は砂糖を栄養にして歯を溶かす酸を出します。しかしキシリトールを食べるとむし歯菌は酸を出せなくなり、しかもむし歯菌自体も徐々に弱っていきます。
私達日本の歯科医師ができることはいかに丁寧に歯を削って治療するかではありません!いかに歯を削らずに残す事ができるかが私は一番大切だと思います。
100%のキシリトールガムやフッ素などを上手に活用しむし歯菌を抑制してむし歯になりにくいお口の環境を作っていく事が大切だと思います。
私には社会人と大学生の二人の娘がいますがむし歯は一本もありません。おそらく口腔内にむし歯菌がいない環境ができているのだと思います。
もう歳だから、、ではなく何歳からでもお口の環境は変える事ができます。
当院では検査を重要としています。
唾液によるむし歯菌や歯肉の炎症度などをチャート化してその結果に合った予防法などをお伝えしています。
あなたに合った予防法をみつけてみませんか?