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歯周病の原因となる細菌は、はじめからお口の中にいるというわけではありません。歯周病が感染症であるといわれる由来や感染経路はどのようになっているのでしょうか。
歯周病とは
歯周病とは、細菌の感染による炎症性疾患です。プラークの中にいる歯周病原菌により歯ぐきをはじめとする歯の周りの組織に炎症が起こります。軽度のうちは歯ぐきが腫れる、歯磨きをすると歯ぐきから出血するなどの症状がありますが、重度になると歯を支えている骨が溶けて歯がぐらぐらと動揺したり、最悪の場合では歯を失う原因となる病気です。歯周病にかかっている割合は45歳以上の約半数ともいわれており、そして「全世界で最も蔓延している感染症」としてギネスブックにも掲載されています。
歯周病原菌は感染するのか
歯周病原菌は唾液などを介して人から人へ感染します。感染する時期としては小学校入学前の年頃といわれており、小学校高学年までに中程度の病原性をもつ細菌が月の中に棲みつくといわれています。この場合の感染経路は主に家族の唾液です。そして、最も病原性が高いとされている細菌に感染するのはおおむね18歳以降です。細菌の感染が成立するには密度と頻度が関係しているため、ここでの感染経路はパートナーや配偶者であると考えられています。ただし、感染したからといってすぐに歯周病を発症するわけではありません。お口の中が清潔に保たれているか、プラークコントロールができているかということに加え、基礎疾患の有無や免疫力の強さなどが影響します。
ペットも?意外な感染経路
歯周病原菌は人だけでなく犬や猫などのペットから感染することもあるといわれています。犬や猫も、独自の歯周病原菌を保持しており、それが人間に感染するのです。
感染を防ぐためには
歯周病原菌の感染を防ぐためには、できるだけ他人の唾液が自分の口の中に入らないように注意することが大切です。直接的な接触のみならず、大皿料理を取り分けるときも必ず取り箸で取り分けるなどのことに気をつけましょう。また、過度なストレスも免疫力の低下に繋がります。できるだけストレスをためないように努め、心身ともに健康を目指しましょう。