歯の豆知識(44)

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毎日使う歯ブラシは、定期的に交換する必要があります。その交換頻度は「1ヶ月」と言われることがよくありますが、なぜ1ヶ月なのでしょうか。

 

歯ブラシを交換する頻度に関する研究

歯ブラシを定期的に交換することの有効性を調べた研究では、10週間の研究期間中に2週間ごとに歯ブラシを新しいものに交換したグループに比べて、同じ歯ブラシを10週間使い続けたグループでは歯ブラシの毛先の開きが大きく、歯を磨いた後の磨き残しも多かったという結果が得られています。このことからも、歯ブラシは定期的に交換することが、効率よく歯を磨くために必要であることがわかります。また、小学生を対象に生活習慣とむし歯の関連性を調べた研究では、歯ブラシの交換頻度が1~3ヶ月ごとの子どもに比べて、3~6ヶ月ごとに交換すると回答した子どものほうがむし歯が多く認められたと報告されています。

 

ブラシの「毛先の開き」とプラーク除去率の関係

歯ブラシの毛先が開くと、歯を磨くにあたって不都合なのでしょうか。ブラシの毛先の開き具合や歯ブラシの使用期間とプラーク(歯垢)の除去効率の関係性を調べた研究では、肯定派と否定派それぞれで意見がわかれています。例えば、とある研究ではブラシの毛先の開き具合と歯磨き後のプラーク残存量に関連性があると報告されています。歯ブラシが劣化してブラシの毛先が広がると、歯と歯の間などのプラーク除去効率が低下し、正しく磨いていたとしても磨き残しを生じる可能性がある、ということです。

 

交換の基準は使用期間?毛先の開き?

歯ブラシを定期的に交換する必要があるのは「ブラシの毛先が開く」ためであると言えますが、ブラシの劣化には個人差が大きいという事実もあります。そのため、使用期間を決めてそれに沿って交換するというよりは、毛先の広がり具合を目安として歯ブラシを交換するのがよいでしょう。ブラシの毛先が開くのが異常に早い場合は、磨くときに力を入れ過ぎているなど、正しく磨けていない可能性があります。そのような場合はまずは正しい磨き方を習得できるよう、歯科衛生士に相談してみましょう。

 

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