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こんにちは!
今回は先日の記事に引き続き、最強にして最恐の歯周病菌、Pg 菌のお話です。
歯周病は 100 以上の全身疾患と関係するといわれています。まさに不健口は全身の健康に悪影響を及ぼすということができると思います。
歯周病が関係する主な全身疾患
歯周病が関係する主な全身疾患としては、下記のようなものが上げられます。
・認知症
・虚血性心疾患
・心筋梗塞
・糖尿病
・がん
・インフルエンザ
・関節リウマチ
・誤嚥性肺炎
・バージャー病
など
Pg 菌を絡めて歯周病と全身疾患の関係をお話ししましょう。
歯周病が全身疾患に関係する理由①:菌血症
血管内の血液中に細菌が存在する状態を菌血症といいます。
歯周ポケットや細胞内にいる Pg 菌は、口の中だけに留まらず、血管内に侵入して全身に回り、さまざまな臓器に炎症を引き起こします。
これまでに Pg 菌はさまざまな病変部位(心臓弁・動脈・肝臓・胎盤など)から検出されています。
歯周病が全身疾患に関係する理由②:サイトカイン
歯周病は炎症性疾患です。歯の周りに慢性炎症があると、炎症性サイトカインが作られます。
作られたサイトカインは血流に乗り、他の部位の慢性炎症を悪化させます。
歯周病のある患者さんが、新型コロナウイルス感染症によって肺に炎症が起こった場合、サイトカインが肺炎を増悪化させ、重症化リスクが高まると報告されています。
歯周病が全身疾患に関係する理由③:腸内フローラ(腸内細菌叢)
Pg 菌を飲み込むことによって生じた腸内フローラ(腸内細菌叢)の変化は、血中の内毒素を増加させ、さまざまな臓器、組織に炎症を起こします。
人口胃液を用いた実験の結果では、Pg 菌は高い耐酸性を示すことがわかり、胃酸による傷害に耐えて、腸内細菌に影響を与えます。
腸内が変化すると、関節炎の悪化に深く関係するサイトカインの血中レベルが上昇し関節リウマチなどの関節炎を重症化させます。
【歯周病】は口だけの病気と考えていたら大間違い
全身の疾患は慢性疾患と繋がっています。
身体のどこかに慢性炎症があると、その部位で作られたサイトカインは血流に乗り、全身に回って慢性炎症を悪化させてしまいます。
歯周病から全身へと、全身から口の中へとサイトカインは体中の慢性炎症の間を行き来して健康を害していくのです。
最後に・・・
2 回にわたり歯周病 Pg 菌についてお伝えしてまいりました。
歯周病が全身状態を悪化させ、健康寿命を縮めてしまう恐ろしい病気ということがおわかりいただけましたでしょうか。
正しい口腔ケアを続けていれば、少なくとも「歯周病菌が原因」となることは予防できるはずです。
当院ではPg菌に効果のある新製品の歯磨き粉なども取り扱っております!
口臭や出血など、お口のことで少しでも気になる症状がある方は、お気軽に山崎歯科医院までご相談ください。
いつまでも健康なお口、身体でいるためにも私たちと一緒に頑張りましょう!