歯の豆知識㉛

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こんにちは!山崎歯科医院です😊

今月のテーマは、「歯肉マッサージ」です👄✨

 

メインテナンスの1つとして、歯肉マッサージ(ガムマッサージ)を導入する歯科医院が増えています。

歯肉をマッサージすることは、臨床的にどのような効果が期待されるのでしょうか??

歯肉からの出血を軽減!

 

歯肉マッサージによって期待される臨床的効果として、歯周組織検査をする際の、歯肉からの出血(BOP)を減少させることがあります。

この場合の歯肉マッサージとは、歯ブラシを使用して、歯肉をマッサージすることを指します。

出血が減る理由は、ブラッシングの刺激が、歯周組織中の細胞を活性化し、破壊された歯肉ポケットの粘膜がいち早く修復されるためだと考えられています。

 

また、BOPが少ないことは、歯周病の予防にも効果が期待できます。

代表的な歯周病菌のなかには、鉄分(=血液)を栄養源とするものがあります。

つまり、歯周ポケットからの出血を減少させることは、歯周病菌が歯周ポケット内で生息しづらい環境になるということです。

このことから、BOPを減少させることは、歯周病菌をコントロールすることにおいても重要な意味をもつと考えられます。

 

むし歯や歯周病の予防効果はまだ不明

 

歯ブラシを用いたブラッシングには、①プラークの除去 ②歯肉をマッサージするという2つの目的があります。しかし、①の目的があまりにも強調されすぎているため、歯肉マッサージの効果についてはほとんど研究がなされていません。そのため、歯肉マッサージを1日何回、何分間、どのような方法で行えばよいのか、などといった明確なエビデンスは残念ながらまだありません。

 

一方、指でのマッサージについてはどうでしょうか。

近年、メインテナンスの一環として、指で歯肉マッサージを行う歯科医院が増えています。

指でのマッサージではBOPの減少効果は認められなかったとする研究もありますが、「リラクゼーション」すなわち指で歯肉をマッサージして、気持ちよさを提供することを目的とした施術が多く見受けられるように、歯肉の血行促進や唾液量の増加による健康増進を主張する研究もあります。

 

はっきりとした効果はまだまだ研究の余地がありますが、広い意味での第一次予防(=健康増進)の効果は期待できるのかもしれません。

 

 

おすすめブラッシング方法「つまようじ法」

 

上述のように、歯肉のマッサージにより、むし歯や歯周病を予防する効果までは明らかになっていませんが、歯肉の血行を促進したり、歯肉の強化をはかる目的で、推奨されるブラッシング方法があります。

それが、つまようじを使うように歯と歯の間を磨く「つまようじ法」です。

 

つまようじ法

 

<歯の表側の磨き方>

STEP1

歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に当てる。

 

STEP2

歯ブラシの毛先を歯の先端側に向ける。

 

STEP3

その角度を維持したまま、毛先を爪楊枝の要領で歯と歯の間に押し込む。

反対側に突き抜けるのが確認できたら、毛先を引き抜く。

このピストン運動を10回くらい繰り返す。

 

 

つまようじ法は、「歯周病による歯の動揺の改善」「口臭の軽減」「歯肉出血の改善」などの効果が報告されています。

 

 

 

歯肉の強化のために、あなたも今日からブラッシングで歯肉マッサージを始めてみませんか?

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