歯の豆知識(42)

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近年はカフェインを取り除いた「デカフェ」のコーヒーなどが手に入りやすくなりました。デカフェの飲み物は妊娠中の人や子どもが飲んでも大丈夫なのでしょうか?

 

カフェインとは

カフェインとは天然に存在する成分の一つです。コーヒーに含まれる印象が強いかもしれませんが、コーヒー以外にも茶葉やカカオ豆などに含まれています。また、カフェインは様々な効能を持つことが近年の研究により明らかにされていますが、過剰に摂取すると心拍数の増加、不眠症、頭痛、吐き気などの副作用をもたらすおそれがあるため、摂取量には注意が必要です。このようなことから、海外では健康への影響をふまえ妊娠中の人や子どものカフェイン摂取目安量が定められています。例えば、WHOでは妊娠中の人は1日当たりのカフェイン摂取上限量をコーヒー34杯分としています。ただし、カフェインの感受性には個人差があるため、どの程度の量を摂取すると健康に影響を及ぼすかを正確に評価することは難しく、日本では明確な基準量は数字として示されていません。したがって「妊娠中の人や子どもはカフェインを摂りすぎないように」という注意喚起にとどまっています。

 

カフェインを含まない「デカフェ」とは

近年注目されているのが、「デカフェ」とよばれるものです。これは本来カフェインを含んでいる飲食物からカフェインを取り除いたものか、通常であればカフェインを添加する飲食物に添加を行わないもののことを指します。カフェインの除去方法には三種類があり、①有機溶媒による抽出法、②水による抽出法、③超臨界二酸化炭素抽出法があります。日本においては①の方法は有機溶媒の残留のおそれから許可されていないため、②もしくは③の方法が用いられます。③はカフェイン以外の成分を失うことなくカフェインだけを抽出でくるため、コーヒー本来の香りを保つことができます。二酸化炭素を使用するため安全性が高く、カフェインの抽出方法の主流となっています。

 

また、現在の日本においてはデカフェに対する明確な基準はありませんが、コーヒー飲料等においてはデカフェと表示できるものはカフェイン含有量が10%未満とされています。デカフェと記載があるからといって、カフェイン含有量がゼロというわけではないのです。メーカーや商品によって異なるため、カフェインの量に気をつけたい場合はパッケージなどで含有量を確認するようにしましょう。

 

デカフェなら誰でも飲める?

このように、デカフェの飲料は妊娠中の人や授乳中の人、子どもが飲んでも健康に害はありません。ただし、カフェインそのものは本来表示義務がないため、コーヒー以外の食品では正確な含有量を把握できないこともあります。カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶、緑茶、ココアなどにも含まれるため、カフェイン量が気になる方はメーカー等に問い合わせをしてから飲むようにしましょう。

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